顔認識・文字認識とある画像認識技術。不良品検品や無人売店、危険運転の自動検出、手書き伝票の自動入力など、多種多様な応用がされています。
ここでは、AIの開発事例の中でも画像認識に絞った成功事例を取り上げて紹介しています。
従来の道路交通情報のデータ化作業は、現地を撮影した写真に写った道路標識や、航空写真から停止線や車線の位置を目視で確認し、データベースに登録するといった手間のかかる作業でした。しかも、道路標識や交通法規が随時変更されるので、リアルタイムでの情報確認、地図データへの反映が難しい状態でした。
そこで、航空写真から停止線と横断歩道を検出するカスタムAIを開発。航空写真画像をインプットし、ディープラーニングによる画像認識アルゴリズムを活用し、画像内の停止線と横断歩道の存在を検出します。その結果、強人による目視確認が改善され、工数の削減と業務効率化が実現。見落としや確認漏れなどのヒューマンエラーの心配も少なくなりました。
業界 | 建設業界 |
---|---|
開発企業 | 株式会社 Laboro.AI |
大手出版社で使用している写真について、写真のオリジナル性の確認と、別のソースから流用されていないかどうか、肖像権などの利権関連への問題の有無、使用許可の有無があるのかどうかを確認するため、株式会社エーエヌラボの類似画像検索ソリューション「PicMatch」を導入。同時に、関連画像の検索や整理を可能にし、検索作業の効率化を可能にしています。
「PicMatch」で、登録した写真データの全てに別の写真を修正していないかを写真データベース検索で調べ、肖像権画像から使用許諾取得が必要かどうかを判定。画像をカテゴリごとに分類して類似画像と紐づけし、過去に同じ場所や人物などの画像が掲載された記事から関連情報を抽出できるようにしました。
業界 | 出版業界 |
---|---|
開発企業 | 株式会社エーエヌラボ |
コロナ感染拡大防止施策として、施設内の混雑状況をリアルタイムで確認できる「AI人数カウンター」を導入。混雑状況がわかることで、ユーザーはもちろん店舗スタッフでも密を避けた入店行動やアクションが取れるようになります。
AIカウンターでは、小型のWEBカメラから入店と退店の人数を自動で判別し、室内にいる人数をカウントします。カメラの画像をネットワーク不要で分析できるので、撮影された動画や画像が外部に流出する心配もなし。不特定多数の人が映ることへのセキュリティ面も安心です。撮影データはデータベースに3カ月間保管されるので、混雑状況緩和施策や整備の人員配置などを考える上で有効なデータになります。
業界 | サービス業界 |
---|---|
開発企業 | AMBL株式会社 |
鋳物事業や機械加工事業を展開する中で、3Dプリンタの試作製造による工数削減など、DX推進を意識した取り組みを積極的に取り入れてきた株式会社コイワイでは、若手の人材不足でベテランの技術が継承できない状況や、様々な要求にそった見積書の作成が課題になっていました。
そこで、過去の類似3Dデータを試作品から検索できるAI開発と、鋳造方案を考慮した見積もり作成を誰でも正確に作成できるシステム環境を整備しました。 今後は、全体の工数を削減しできるだけ多くの案件を獲得できるようにし、新人・ベテランと関係なく高い精度での製造レベルと、営業活動の透明化、SDGsを意識した環境作りへのAI活用を目指しています。
業界 | 製造業界 |
---|---|
開発企業 | 株式会社マクニカ |
倉庫内の棚卸や工場内の点検、高所での作業など、物流やインフラ点検などにおいては人手不足と作業における安全が課題になっています。その解消策として、株式会社アラヤでは、ドローンによる自律的飛行技術の開発を推進。ドローンに搭載されているカメラで撮影した画像情報を元に、ドローンが自律的に飛行できる技術です。この自律飛行ドローンで、人の手が届かない場所の点検や在庫管理など、人がおこなっていた作業の効率化による人手不足の解消と安全の確保を目指しています。
開発では深層学習をドローン制御に応用。カメラ映像から制御コマンドを出力する深層ニューラルネットワークを学習しています。今後は、様々な手掛かりをもとにした自律飛行の実現に取り組んでいます。
業界 | 物流・流通業界 |
---|---|
開発企業 | 株式会社アラヤ |
AI技術を活用した画像認識をビジネスに取り入れることは、業務の効率化や自動化を促進します。利益を生む業務ではないけれども、会社の核となる業務をサポートするのに必要な業務を省人化できれば、その分だけ他の仕事に集中させることができます。また、ディープラーニングによって、画像認識の精度は人には真似できないほど緻密。その時の調子で作業精度に影響が出てしまう人とは違い、AIは24時間365日変わらない働きを見せてくれます。
AIが読み込んだ画像を認識して処理するには、その画像が何であるのかをAIが理解できるように学ぶ必要があります。学習モデルとして用意するのが、画像情報を蓄積したデータセットで、教師データとも呼ばれています。データセットには一般写真などの画像データと、ビデオデータによる動画と2種類あります。
AI画像認識は、膨大な量の画像データをAIに読み込ませ学習することで、画像データ内の人の顔や文字などの様々な情報を特定・判別することができるようになります。ビジネス現場で活用することで、業務効率化や作業精度・品質の向上が期待できる技術です。
画像認識のAI開発を成功させるには、導入前はもちろん、導入したあとも密にコミュニケーションを取れるベンダーに依頼するのがおすすめです。TOPページでは企業の課題解決に向き合う人材やサポート体制に力を入れているベンダーをピックアップして比較していますので、是非比較・検討の参考にされてみてください。
※Google検索で「AI受託開発 ベンダー」と検索し、表示される企業をピックアップし、公式HPに導入事例・取引実績を掲載している企業を選出しています
(2022年8月29日時点)
【選出理由】
Laboro.AI:調査した40社のうち、業界知識を持ち、ビジネスコンサル経験豊富な担当者が要件定義・PoCの段階から保守・運用まで対応してくれるという、「伴走」が期待できる記載があったため。
Accenture(旧Albert):調査した40社のうち、最もデータサイエンティストの在籍数が豊富で、統計学や金融学といった分野の研究も行なっているという「データ分析・活用」が期待できる記載があったため。
KICONIA WORKS:調査した40社のうち、最も社員在籍数が少ないながらも、少数精鋭で早期に顧客価値を生み出す、無駄なコストを削減といった「スピード対応・低予算」が期待できる記載があったため。
※「主な対応領域」は各社HPで確認できる情報をもとに作成しております。