外観検査システムの受託開発を手掛ける主要企業をご紹介。各社の技術力や実績をもとに、どのようなニーズに対応できるのかを解説します。どの企業がどのような課題に対応できるのかが分かり、自社に適したパートナー選びに役立つ内容です。
DTSインサイトは、クラウドサービスであるAzureを活用し、エッジAIによる外観検査システムの受託開発を行っています。Custom Visionを使用して外観検査用の学習モデルを作成・更新し、AIの活用により不具合検出率の向上を実現しました。
DTSインサイトは、組込み領域からクラウド・サーバシステム、ネットワーク連携まで幅広く対応しています。
検査機器メーカー向けに、既存の画像処理システムでは検出が難しい不良品をエッジAIで検出する実証実験用システムを開発しました。このシステムでは、Azure Custom Visionを利用してAIモデルを構築し、Azure IoT Edgeを通じてエッジデバイスでの推論を実現。システム導入費用を抑えつつ、高度な不良検出が可能となりました。
半導体基板製造における外観検査を対象としたシステムを構築しました。高解像度画像の解析に対応するAIモデルを作成し、基板上の微細な欠陥を検出。ディープラーニングモデルの適用とエッジデバイスでの高速推論を組み合わせ、製造ラインの精度向上をサポートします。
医療分野では、細胞画像の分類や異常検出を目的とした解析システムの開発に携わりました。MATLABやPythonを用いて、ディープラーニングおよび機械学習を活用。細胞分類アルゴリズムを改良することで、医療研究の精度を向上させるシステムを実現しました。
Ristは、製造業を中心に外観検査AIシステムの受託開発を行っています。同社のAIエンジニアは、新しい論文調査やフレームワークへの対応力を持ち、多品種・少量生産から大量生産まで、さまざまな外観検査ニーズに対応可能です。撮像環境の知見を活かし、画像取得からAI開発・導入までトータルでサポートしています。
Ristは、以下のような外観検査AIの開発実績があります。
村上開明堂の製品検査工程において、ディープラーニング技術を用いた鏡の表面検査システムを開発しました。検査精度を60%から99%に向上させ、目視による検査員の負担を軽減しています。さらに、全ライン導入後は検品作業員を7割削減する効果も得られました
東急リバブルやジャパンホームシールドと連携し、中古住宅の外壁や基礎部分のクラック画像をAIが診断するシステムを開発しました。このシステムは、スマートフォンで撮影したクラック画像を基に、AIが不規則な形状を高精度で検知し、最大幅を計測・診断します。検査業務の精緻化、標準化、効率化が実現されました。
アキュイティーは、製造業の目視検査工程を自動化する外観検査システムの受託開発を行っています。同社のシステムは、独自の機械学習手法を活用し、異物、傷、バリ、穴、ほつれなどの不良品を高精度に識別。生産ラインの省人化とデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、業務効率の向上に貢献しています。
アキュイティーは、外観検査システムの開発において多くの実績を持っています。
検査ライン上に小型カメラを設置し、対象製品を撮影。撮影された画像は、不良特性に特化した専用の学習エンジンを用いて解析され、その場で不良箇所を自動的に検出します。カメラの種類や台数は、検査工程の要件に応じて柔軟にカスタマイズ可能です。
サンマの切り身の部位選別工程において、従来の目視検査を自動化する取り組みを行っています。サンマの腹部、尾部、くずの各部位を識別するために、各部位の画像データをAIに学習させました。運用時には、コンベア上のサンマの切り身をカメラで撮影し、AIが瞬時に各部位を判別。2次元座標データから面積を算出することも可能です。
マスク製造工程における外観検査と寸法測定の自動化を実現するシステムを開発しました。マスクの表裏をカメラで撮影し、取得したデータから汚れ、ほつれ、異物の有無を瞬時に自動判定するシステムです。画像解析技術を用いて寸法検査も同時に行い、マスクのサイズや耳紐の溶着位置、エッジテープの位置が基準寸法通りであるかを高精度に測定します。
段ボールやタイヤなどの大型製品に対する外観検査の自動化を実現しています。従来、これらの製品はサイズが大きいため、広い検査スペースと長時間の目視検査が必要でした。しかし、同社のAI外観検査システムを導入することで、検査時間の短縮と精度の向上が可能となります。