本記事では、AI画像認識を活用した文字起こしの必要性と課題、事例をご紹介します。
従来は紙の資料や画像データなどからの文字起こしが手作業で行われてきたため、時間と労力がかかっていました。しかしAIの画像認識技術を活用することで、文字起こし作業を自動化し、効率的にテキスト化できます。手書きの文字や非定型フォーマットの文書に対しても、高い精度で文字を認識できる点が特長です。
AIによる画像認識技術は進化していますが、完全な精度を保証するものではありません。特に専門用語や文脈の理解が求められる場合には、AIだけでは対応が困難です。そのためAIによる初期の文字起こし結果を反訳者が修正することで、スピードと正確性を両立できます。
日本語特有の文字認識の難しさとして、漢字の多さや同音異義語の存在、縦書きの文書などが挙げられます。手書きの文字や古い文書で文字が不鮮明であったり、独特の書体が使用されていたりすると、AIによる正確な認識ができません。そこでAIモデルの継続的な学習が必要です。
文字起こしをする画像データには、個人情報や機密情報が含まれている場合があります。AIによる文字起こしを行う際には、データの取り扱いに十分な注意が必要です。特にクラウドベースのOCR (光学式文字認識)サービスを利用する場合は、データの送信や保存に関するセキュリティ対策を確認し、必要に応じてオンプレミスでの処理を検討する必要があります。
Google Cloudでは、画像からテキストを抽出して、構造化コンテンツに変換するサービスを提供しています。サービスを提供するAPIにはDocument AIとCloud Visionの2種類があり、どちらもGoogle Cloudアカウントを作成すれば利用できる点が特徴です。
参照元:Google Cloud(https://cloud.google.com/use-cases/ocr?hl=ja)
Windowsで手軽に使用できるAIアシスタント「Copilot」では、スクリーンショットを利用して文字起こしができます。スクショした画像をCopilotに読み込ませると、画像に記載されたテキストを文字起こしする仕組みです。たとえば使用しているアプリにエラーが出たときに文字起こし機能を使用すれば、素早くエラーの原因を突き止められます。
参照元:PC Watch(https://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/1645360.html)
GPT-4以降のモデルでは、OCRと同じように画像内のテキストを文字起こしできます。 ChatGPTで文字起こしをしてから、引き続き関連した質問ができる点が便利です。
参照元:promptia(https://prompt.quel.jp/10299)
AI画像認識による文字起こしをしたいときには、無料サービスを利用できます。それぞれの特徴やメリット・デメリットを把握したうえで、用途に合ったサービスを選定することが重要です。
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